認知症初期集中支援チームは,2014年(平成26年)の介護保険法の改正で創設されたものです。
〈出典〉 厚生労働省ホームページ
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12600000-Seisakutoukatsukan/0000061864.pdf
それでは,今日の問題です。
第31回・問題129 認知症総合支援事業に基づく認知症初期集中支援チームに関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
1 包括的,集中的な支援をおおむね2年とする。
2 介護サービスが中断している者も対象である。
3 早期入院の初期対応体制をとる。
4 初回訪問は医療系職員が2名以上で行う。
5 チーム員に認知症サポーター1名が含まれる。
落ち着いて問題文を読めば,正解できそうな問題です。
慌てると適切な判断ができなくなるので注意が必要です。
正解は,選択肢2です。
2 介護サービスが中断している者も対象である。
〈認知症初期集中支援チームの対象者〉
40歳以上で,在宅で生活しており,かつ認知症が疑われる人又は認知症の人で以下のいずれかの基準に該当する人とする。
◆医療サービス,介護サービスを受けていない人,または中断している人で以下のいずれかに該当する人
(ア)認知症疾患の臨床診断を受けていない人
(イ)継続的な医療サービスを受けていない人
(ウ)適切な介護保険サービスに結び付いていない人
(エ)診断されたが介護サービスが中断している人
◆医療サービス,介護サービスを受けているが認知症の行動・心理症状が顕著なため,対応に苦慮している
ほかの選択肢も確認します。
1 包括的,集中的な支援をおおむね2年とする。
包括的,集中的な支援を行うのは,おおむね6か月です。2年の期間なら,初期とは言えなくなります。
3 早期入院の初期対応体制をとる。
早期入院ではなく,早期診断・早期対応です。
4 初回訪問は医療系職員が2名以上で行う。
初回訪問は,医療職員と介護系職員の2名以上で行います。
5 チーム員に認知症サポーター1名が含まれる。
チーム員は専門職です。市民である認知症サポーターは専門職ではありません。