今日のテーマは,生活保護受給世帯人員別内訳です。
生活保護受給世帯人員別内訳で,最も多いのは単身世帯(一人世帯)です。
それでは今日の問題です。
第29回・問題64 生活保護の動向に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
1 平成景気が終了した直後,生活保護受給世帯数が生活保護法施行後,最も多くなっている。
2 リーマンショック(2008年(平成20年))以降,受給者数は減少を続けている。
3 2014年(平成26年)の生活保護受給世帯人員別内訳では,単身世帯の占める割合が最も高くなっている。
4 2015年度(平成27年度)の生活保護費扶助別内訳では,生活扶助費の占める割合が最も高くなっている。
5 2015年度(平成27年度)の生活保護費扶助別内訳では,介護扶助費の占める割合が最も低くなっている。
古いデータですが,すべて今でもそのまま使えます。
答えはもうわかっているとは思いますが,解説です。
1 平成景気が終了した直後,生活保護受給世帯数が生活保護法施行後,最も多くなっている。
この問題を見た時,平成景気がわからなかったのでドキドキしたことを覚えています。
しかし,答えは明確なので,悩むことはありませんでした。
平成景気とは,昭和末期から平成初期にかける好景気をいいます。一般的にはバブル景気のことです。
生活保護受給世帯数は,バブル崩壊後少し間を置いてからその後上昇し続けています。
1992(平成4)年では,約60万世帯だったものが2021年(令和3年)では,約160万世帯にまで増加しています。
2 リーマンショック(2008年(平成20年))以降,受給者数は減少を続けている。
受給者数は,1995年(平成7年)から上昇し続け,リーマンショック後もさらに増加し続け,2011年(平成23年)に200万人を超えました。その後は減少傾向になりますが,200万人を切るまでには至っていません。
3 2014年(平成26年)の生活保護受給世帯人員別内訳では,単身世帯の占める割合が最も高くなっている。
これが圧倒的に正解です。
全体の7割以上が単身世帯です。
4 2015年度(平成27年度)の生活保護費扶助別内訳では,生活扶助費の占める割合が最も高くなっている。
生活扶助が最も多いのは,人数(人員)です。
費用が最も多いのは,医療扶助です。
5 2015年度(平成27年度)の生活保護費扶助別内訳では,介護扶助費の占める割合が最も低くなっている。
最も低いのは,「結果の概要」のデータではその他の扶助でまとめられてしまっていて元データを辿らないとわかりません。
しかし,高齢者が多くなってきている中,介護扶助が最も低いとは考えにくいでしょう。
実際に最も低いのは,出産扶助費です。これだと納得でしょう。