2023年8月8日火曜日

面接技法を極めよう~感情の反映

面接技法の出題には,一問一答式のタイプと事例問題形式のタイプがあります。

事例問題は,かなりやっかいです。


今回のテーマは,「感情の反映」です。


感情の反映は,クライエントが語った話から感情をワーカーがくみ取って,その感情をクライエントに返す技法です。


それでは,今日の問題です。


第30回・問題108

 事例を読んで,Q市社会福祉協議会のA社会福祉士の用いた面接技法を示すものとして,正しいものを1つ選びなさい。

〔事 例〕

 Q市社会福祉協議会に,一人暮らしのBさん(42歳,男性)が生活が苦しいと相談に訪れた。Bさんは20代後半まで正規就労していたが,体調不良により離職した。それ以来,不安定な就労が続いている。「親には迷惑を掛けたくないし,行政のお世話になるのも気が引ける…」と黙り込むBさんに,A社会福祉士は,「どうにもならなくて,おつらいのですね」と伝えた。

1 開かれた質問

2 直面化

3 自己開示

4 対決

5 感情の反映


ワーカーがクライエントに返した言葉は「どうにもならなくて,おつらいのですね」です。

果たしてこれは何の技法になるのでしょうか。


それでは解説です。


1 開かれた質問


質問していないので,開かれた質問でも閉じた質問でもありません。


2 直面化


直面化は,ワーカーがどのような問題を抱えているのかに気づきを与える技法です。


3 自己開示


自己開示は,ワーカーの考えのありのままを伝える技法です。


4 対決


対決は,クライエントの抱える矛盾を指摘する技法です。


5 感情の反映


これが正解です。


クライエントの語った言葉を「おつらいのですね」と表現してクライエントに返しています。

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