2023年8月13日日曜日

グループワークにおけるプログラム活動は,目的ではありません

グループワーク(集団援助技術)におけるプログラム活動とは,グループの目的達成のために計画して,実施するものです。


プログラム活動は,手段であり,目的ではありません。


プログラム活動が目的化してしまうと,プログラム活動自体を計画通りに実行しようとして,また,計画通りに進まなければ,グループワーカーは焦ってしまいます。


それでは,今日の問題です。


第35回・問題111

 ソーシャルワークにおけるグループワークに関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

1 グループワークとは,複数の人を対象に行う集団面接のことである。

2 グループの開始期において,ソーシャルワーカーはグループの外から見守る。

3 グループワークでは,「今,ここで」が大切なので,事前準備は控える。

4 グループワークにおけるプログラム活動の実施は,手段ではなく目的である。

5 グループワークは,個々のメンバーの社会的に機能する力を高めるために行う。


試験委員の頑張りがわかるような問題です。


それに応えて頑張って解きましょう。


1 グループワークとは,複数の人を対象に行う集団面接のことである。


複数の人を対象に行う集団面接のことは,グループ・インタビューです。


2 グループの開始期において,ソーシャルワーカーはグループの外から見守る。


グループの開始期は,契約や制限などワーカーが行うべきことはたくさんあるプロセスです。


3 グループワークでは,「今,ここで」が大切なので,事前準備は控える。


準備期にも行うべきことはたくさんあります。


その中でも,クライエントの抱える問題,環境,行動特性をワーカーが事前に把握する波長合わせは重要です。


4 グループワークにおけるプログラム活動の実施は,手段ではなく目的である。


ようやく,今日のテーマが登場してきました。


グループワークにおけるプログラム活動の実施は,目的ではなく手段です。


5 グループワークは,個々のメンバーの社会的に機能する力を高めるために行う。


これが正解です。

グループワーク(集団援助技術)は,集団を活用して,メンバーが抱える問題の解決を図るために行います。

集団を活用できないなら,グループワークを行う意味がありません。

次回はそんな問題を紹介したいと思います。

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