フォスタリングとは,里親養育包括支援と訳されます。
フォスタリング業務
・里親の広報・リクルート及びアセスメント ・里親登録前後及び委託後における里親に対する研修 ・子どもと里親家庭のマッチング ・子どもの里親委託中における里親養育への支援 ・里親委託措置解除後における支援 |
それでは,今日の問題です。
第35回・問題136
事例を読んで,V里親養育包括支援(フォスタリング)機関のD相談員(社会福祉士)の対応に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事 例〕
Vフォスタリング機関のソーシャルワーカーであるD相談員は,養育里親であるEさん夫婦からFさん(9歳)の相談を受けた。Eさん夫婦はFさんの養育里親委託を受け,5年になる。このところ,Fさんが実親のことを詳しく知りたいと言い出し,どうしたらよいか悩んでいると話す。Eさん夫婦は,実親のことを知ることで,自分たちとの関係が不安定になるのではないかと危惧しているとD相談員に話した。
1 Fさんは思春期に入る前なので,今は伝えない方がよいと助言する。
2 Fさんの最善の利益を考え,Fさんに実親のことをどのように伝えるかについて相談する。
3 Eさん夫婦が自分たちを追い詰めないことを優先する必要があり,実親の話題が出たら話を変えてみることを提案する。
4 D相談員からFさんに,実親のことを知らない方がFさんのためだと伝えることを提案する。
5 実親についての全ての情報を,Fさんに直ちに伝えなければならないと助言する。
この事例問題は,フォスタリング業務のうち「子どもの里親委託中における里親養育への支援」にあたります。
正解は,
2 Fさんの最善の利益を考え,Fさんに実親のことをどのように伝えるかについて相談する。
フォスタリングを知らずとも,正解は選べるのではないかと思います。
国家試験問題は,このようにして,少しずつ,知識を国民に広げていく役割を担っています。