あいまいな知識が4,000あるより
確実な2,000の知識が必要です!
確実な知識は,法制度にかかわるもののほうがつけやすいです。
理論系は,確実な知識にするのはそんなに簡単ではありません。
今は,どの辺りの科目をやっていますか?
参考書は国試の出題順に作られているものが多いので,医学概論は別にして,理論系科目が続きます。
心理学と社会学,そしてその次の原理,理論系科目が続きます。
そこに時間をかけすぎて,得点しやすい科目が手薄になってしまうのは,もっとも不適切な勉強法です。
法制度は勉強すればそのまま得点になります。
不合格になる人の多くは,理論系も法制度系も確実な知識になっていない状態で国試に臨む傾向があります。
本来得点できなければならない問題は確実に得点する。
当たり前に思えるかもしれませんが,意外とこれができていない人が多いです。
勉強時間には科目ことにメリハリをつけて行うこと。
結局は,これが一番得点を上げるための方法だと言えます。
それでは今日の問題です。
第26回・問題65
生活保護における扶助の種類とその内容に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
1 光熱費・家具什器等の世帯単位の経費は,生活扶助の第1類費に含まれる。
2 被保護者が,入退院,通院をした場合に要した交通費は,生活扶助に含まれる。
3 介護施設に入所している被保護者の基本的な日常生活に要する費用は,介護扶助に含まれる。
4 小・中学校の入学準備金は,生活扶助に含まれる。
5 介護保険の保険料は,介護扶助に含まれる。
「貧困に対する支援」は,法制度が単純な科目なので,勉強した分,すぐ実力に変わる科目です。
歴史も出題されますが,他の科目とつながるものが多いのが特徴です。
この科目に勉強時間をかけないのは実にもったいないことです。
生活保護には,現在は8つの扶助があります。
それぞれはそんなに複雑ではないので,すぐ覚えることができることでしょう。
さて,それでは詳しく見ていきましょう。
1 光熱費・家具什器等の世帯単位の経費は,生活扶助の第1類費に含まれる。
生活扶助の基準生活費には,個人単位の第1類と世帯単位の第2類があります。
よって×。
2 被保護者が,入退院,通院をした場合に要した交通費は,生活扶助に含まれる。
医療扶助にかかる費用は,生活保護費全体の半分を占めます。
入退院,通院をした場合に要した交通費,つまり移送費は医療扶助に含まれます。
よって×。
3 介護施設に入所している被保護者の基本的な日常生活に要する費用は,介護扶助に含まれる。
介護扶助は,介護保険のサービスを受けたときの利用料に対して給付されるものです。
生活保護を受けていない一般の人のホテルコストは,介護保険から給付されず自己負担となっています。
なぜなら施設入所した方が,生活費が安くなる,ということでは居宅生活者とのバランスが取れないためです。
生活保護の居宅生活者には生活扶助から基準生活費が給付されます。
施設入所すると基準生活費は給付されず,その代わりに介護施設入所者基本生活費が給付されます。
よって×。
4 小・中学校の入学準備金は,生活扶助に含まれる。
生活扶助には,臨時に必要になった場合に給付される一時扶助費があります。
これには,入学準備金も含まれます。
よって〇。
5 介護保険の保険料は,介護扶助に含まれる。
介護扶助は,先述したように,介護保険のサービスを受けたときの利用料に対して給付されるものです。
よって×。
介護保険料は,生活扶助の介護保険料加算が対応します。
今日の問題は,知識がないと正解できません。しっかり覚えたいです。