2024年10月25日金曜日

人と環境に関するソーシャルワーク理論

 

今回は,人と環境に関するソーシャルワーク理論を学びます。

 

人名

内容

リッチモンド

パーソナリティの変容を目指し,人と環境との間を個別に意識的に調整すると説いた。

ピンカスとミナハン

クライエントの環境は,アクション・システムなど,複数のシステムから構成されると説いた。

ホリス

「人」,「状況」,「人と状況の相互作用」の三重の相互関連性を説いた。

バートレット

人々が試みる対処と環境からの要求との交換や均衡を,社会生活機能という概念で説いた。

ジャーメイン

生態学的視座に立ち,人が環境の中で生活し,社会的にも機能していると説いた。

 

これを覚えたところで,今日の問題です。

 

33回・問題98

次の記述のうち,人と環境との関係に関するソーシャルワーク理論として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1 リッチモンド(Richmond,M.)は,「人」,「状況」,「人と状況の相互作用」の三重の相互関連性を説いた。

2 ピンカス(Pincus,A.)とミナハン(Minahan,A.)は,生態学的視座に立ち,人が環境の中で生活し,社会的にも機能していると説いた。

3 ホリス(Hollis,F.)は,パーソナリティの変容を目指し,人と環境との間を個別に意識的に調整すると説いた。

4 バートレット(Bartlett,H.)は,人々が試みる対処と環境からの要求との交換や均衡を,社会生活機能という概念で説いた。

5 ジャーメイン(Germain,C.)は,クライエントの環境は,アクション・システムなど,複数のシステムから構成されると説いた。

 

知識不足だと5分の1以上の確率で正解することは困難です。

 

それでは解説です。

 

1 リッチモンド(Richmond,M.)は,「人」,「状況」,「人と状況の相互作用」の三重の相互関連性を説いた。

 

これは,ホリスの内容を述べたものです。

 

 

2 ピンカス(Pincus,A.)とミナハン(Minahan,A.)は,生態学的視座に立ち,人が環境の中で生活し,社会的にも機能していると説いた。

 

これは,ジャーメインの内容を述べたものです。

 

3 ホリス(Hollis,F.)は,パーソナリティの変容を目指し,人と環境との間を個別に意識的に調整すると説いた。

 

これは,リッチモンドの内容を述べたものです。

 

パーソナリティの変容を目指し,人と環境との間を個別に意識的に調整することは,リッチモンドが述べたソーシャル・ケース・ワークの定義です。

 

確実に覚えたいです。

 

4 バートレット(Bartlett,H.)は,人々が試みる対処と環境からの要求との交換や均衡を,社会生活機能という概念で説いた。

 

これが正解です。

 

5 ジャーメイン(Germain,C.)は,クライエントの環境は,アクション・システムなど,複数のシステムから構成されると説いた。

 

これは,ピンカスとミナハンの内容を述べたものです。

 

〈覚え方のコツ〉

 

文章をそのまま覚えるのはかなり難しいものです。

 

覚えるポイントをなるべくシンプルにするのが覚え方のコツです。

 

〈例〉

 

ホリス → 状況の中の人

バートレット → 社会生活機能

ジャーメイン → 生態学あるいはエコロジカル

 

これだと「暗記が苦手」という人も覚えられそうだと思いませんか?

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