2019年1月3日木曜日

虐待防止法の整理(2/3)

今回も虐待防止法です。

虐待防止法は3法あります。

<虐待の種類>

●児童虐待防止法 
 身体的虐待,心理的虐待,ネグレクト,性的虐待

●高齢者虐待防止法・障害者虐待防止法 
 身体的虐待,心理的虐待,ネグレクト,性的虐待,経済的虐待

※児童虐待防止法には,経済的虐待は含まれない。

<虐待の定義>

●児童虐待防止法 
 保護者(親権を行う者,未成年後見人その他の者で,児童を現に監護するもの)による虐待

●高齢者虐待防止法 
 養護者及び養介護施設従事者等による虐待

●障害者虐待防止法 
 「養護者」,「障害者福祉施設従事者等」,「使用者」による障害者虐待



それでは今日の問題です。


第23回・問題76 「児童虐待防止法」及び「高齢者虐待防止法」における虐待の定義規定に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

1 いわゆる心理的虐待について,「児童虐待防止法」では規定しているが,「高齢者虐待防止法」では規定していない。

2 いわゆる経済的虐待について,「児童虐待防止法」では規定していないが,「高齢者虐待防止法」では規定している。

3 いわゆる性的虐待について,「児童虐待防止法」では規定していないが,「高齢者虐待防止法」では規定している。

4 いわゆるネグレクトについて,「児童虐待防止法」では規定しているが,「高齢者虐待防止法」では規定していない。

5 いわゆる施設内虐待について,「児童虐待防止法」では規定しているが,「高齢者虐待防止法」では規定していない。


前回の問題とは,つくり方が違います。前回の問題の難易度が高いということが分かることでしょう。

それでは解説です。


1 いわゆる心理的虐待について,「児童虐待防止法」では規定しているが,「高齢者虐待防止法」では規定していない。

これは間違いです。

どちらも心理的虐待は規定されています。


2 いわゆる経済的虐待について,「児童虐待防止法」では規定していないが,「高齢者虐待防止法」では規定している。

これが正解です。

経済的虐待は,児童虐待防止法には規定されていません。


3 いわゆる性的虐待について,「児童虐待防止法」では規定していないが,「高齢者虐待防止法」では規定している。

これも間違いです。

性的虐待はどちらも規定しています。


4 いわゆるネグレクトについて,「児童虐待防止法」では規定しているが,「高齢者虐待防止法」では規定していない。

これも間違いです。

ネグレクトはどちらも規定しています。


5 いわゆる施設内虐待について,「児童虐待防止法」では規定しているが,「高齢者虐待防止法」では規定していない。

これも間違いです。

施設内虐待は,児童虐待防止法に規定はありませんが,高齢者虐待防止法に規定されています。


<今日の一言>

問題の難易度によって,合格基準点が上下するのはある程度仕方がないことだと思います。

「どんな勉強をしたら,99点を超えられるのか」という疑問を持つ人が多くなっているようです。

しかし・・・

冷静に考えてみましょう。

合格基準は,難易度によって上下しているのです。

合格基準はいつも6割程度です。

みんなが解ける問題が多ければ,合格基準点が上がります。
みんなが解けない問題が多ければ,合格基準点は下がります。


最も点数が低かった72点の国試も最も点数が高かった99点の国試も受験者の能力に違いはありません。

勉強すべきことはいつも同じです。


出題基準に示された範囲をしっかり覚えて,6割程度以上の得点を取ることです。

大丈夫。

このブログを見つけてくれて,熱心に読んできてくれた人はちゃんと望みがかないますよ。チームfukufuku21は,そうなると信じています。

信じない夢はかないません。

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