社会福祉士の国家試験の出題範囲は,国家試験の実施機関に指定されている「社会福祉振興・試験センター」が「出題基準」として示しています。
同センターでは,必ずしも出題範囲を限定するものではないとしていますが,ほとんどの問題はその中に納まっています。
問題の並び方も実は,出題基準に沿っています。
そのため,例えば,毎年必ず出題されている心理療法は,ほとんどの回で,問題14で出題されています。
ところが,模擬試験によっては,その並びが無視されているものがあります。
それは意図してそうなっているのか,意図せず国試の構造を十分に把握しないでそうなっているのかはわかりませんが,出題基準の並びと違う模擬試験は,何となく座り心地が悪いように感じます。
当初にはなかった答えを2つ問題が出題されるようになるなど,突然,並び方を変えた出題をすることもあるかもしれませんが,現在のカリキュラムになってから,そういった国試問題を見たことがありません。
国家試験問題は,意外とそういったところは律義に組み立てているようです。
さて,第33回国試に向けて要チェックだった第29回国試の150問の解説が終わりました。
引き続き,第30回の解説をしていこうと思っていましたが,第30回国試問題は,第34回国試の時に,チェックしておきたい問題です。
今の時点で第34回国試を受験予定の人がこの学習部屋に訪れている人は少ないと思います。
国家試験問題は,過去に出題されたものをまんべんなく出題されていますが,回を分析するとほんのちょっとだけ偏りがあることがわかっています。
実施回 |
類型問題がみられることが多い回 |
第27回 |
第23回 |
第28回 |
第24回 |
第29回 |
第25回 |
第30回 |
第26回 |
第31回 |
第27回 |
第32回 |
第28回 |
第33回 |
(予測)第29回 |
だからといって,対応する回にヤマをはって勉強しても合格できる実力はつくものではありません。
最近では,中央法規もこれに気づいたのかわかりませんが,過去問題集は,昨年度から3年の範囲から,プラス2年で構成するようになっています。
3年間の過去問では合格できるという幻想を打ち破るためには,ほんのちょっと良かったと思っています。