2024年8月11日日曜日

自閉スペクトラム症(ASD)について

 自閉スペクトラム症(ASD)は,社会的なコミュニケーションが苦手な発達障害です。


人への関心が弱く,行動に強いこだわりがあるのが特徴です。


それでは,今日の問題です。


第33回・問題11 

発達障害に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

1 限局性学習症(SLD)は,全般的な知的発達に遅れが認められる。

2 自閉スペクトラム症(ASD)は,通常,6歳以降に発症する。

3 自閉スペクトラム症(ASD)は,知的障害を伴わないのが特徴である。

4 自閉スペクトラム症(ASD)と注意欠如・多動症(ADHD)の両方が併存することがある。

5 注意欠如・多動症(ADHD)は,男児よりも女児の方が有病率が高い。

(注) 選択肢に使われている診断名に係る用語は,「精神疾患の診断・統計マニュアル(DSM-5)」に基づく。


自閉スペクトラム症以外の発達障害も出題されており,なかなか手ごわいものとなっています。


限局性学習症がくせものです。


それでは,解説です。


1 限局性学習症(SLD)は,全般的な知的発達に遅れが認められる。


限局性学習症は,知的発達の遅れはないものの,読む,書く,計算する,など特定の行為を苦手とするものです。


2 自閉スペクトラム症(ASD)は,通常,6歳以降に発症する。


自閉スペクトラム症(ASD)が通常,発症するのは3歳以降です。


3 自閉スペクトラム症(ASD)は,知的障害を伴わないのが特徴である。


自閉スペクトラム症では,知的障害を伴う人もいますが,多くの場合,知的障害を伴います。


4 自閉スペクトラム症(ASD)と注意欠如・多動症(ADHD)の両方が併存することがある。


これが正解です。


発達障害は,併存することがあります。


注意欠如・多動症の特徴は,不注意と多動・衝動性です。


5 注意欠如・多動症(ADHD)は,男児よりも女児の方が有病率が高い。


 注意欠如・多動症の有病率が高いのは,男児です。

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