2024年8月4日日曜日

がん(悪性新生物)は,日本人の死因の1位です

 近年,がん(悪性新生物)は,日本人の死因の1位となっています。


そのために,がん検診を実施して,早期発見し,早期治療を行っています。


その結果として,がんになっても治療によって,生存率が高まり,がんサバイバーという言葉が生まれてきています。


それでは,今日の問題です。


第33回・問題4

日本におけるがん(悪性新生物)に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

1 近年において,がんは死因の第2位となっている。

2 がんと食生活は関係がない。

3 早期発見を目的とするがん検診は,がんの一次予防である。

4 近年の傾向として,胃がんの「死亡率」は低下している。

5 がんの治療は,手術療法に限られる。

(注) 「死亡率」とは,年齢構成を基準人口で調整した「年齢調整死亡率」を指す。


予防概念があいまいだと,正解するのが難しい問題です。


一次予防 → 病気にならないこと。

二次予防 → 病気を早期発見し,早期に治療すること。

三次予防 → 病気を悪化させないこと。


この知識を確認したところで解説です。


1 近年において,がんは死因の第2位となっている。


今日のテーマどおり,がんは死因の1位です。


2位だったら,あえて出題することはないように思います。


2 がんと食生活は関係がない。


これも誤りです。


近年,大腸がんが増加していますが,食生活の西洋化が影響していると言われています。


3 早期発見を目的とするがん検診は,がんの一次予防である。


これも誤りです。


早期発見は,二次予防です。


がんの一次予防は,食生活の改善などです。


4 近年の傾向として,胃がんの「死亡率」は低下している。


これが正解です。


胃がんの罹患率は高いですが,胃がん検診の実施によって,早期発見・早期治療が可能となっています。


その結果として,胃がんに罹患しても死亡率の低下につながっています。


5 がんの治療は,手術療法に限られる。


これは誤りです。


がんの治療は,がん組織を取り除く,侵襲的な方法,つまり手術が行われています。


しかし,そのほかには,放射線治療,抗がん剤治療なども実施されています。


〈予防概念に関する出題〉


第35回・問題3

次のうち,疾病の予防に関する記述として,正しいものを1つ選びなさい。

1 特定健康診査は一次予防である。

  → 特定健康診査は,メタボリックシンドローム予備群の早期発見なので,二次予防

2 糖尿病予防教室は一次予防である。

  正解

3 ワクチン接種は二次予防である。

  → ワクチン接種は,病気にならないためのものなので,一次予防

4 リハビリテーションは二次予防である。

  → リハビリテーションは,悪化させないためのものなので,三次予防

5 胃がんの手術は三次予防である。

  → 手術(治療)は,二次予防


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