成年後見関係事件の概況 リンク先は裁判所
https://www.courts.go.jp/toukei_siryou/siryo/kouken/index.html
たった16ページしかないので,必ず目を通すことが大切です。見た方が頭に残りやすいからです。
それでは,今日の問題です。
第33回・問題83
「成年後見関係事件の概況(平成31年1月~令和元年12月)」(最高裁判所事務総局家庭局)に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
1 「成年後見関係事件」の「終局事件」において,主な申立ての動機として最も多いのは,預貯金等の管理・解約であった。
2 「成年後見関係事件」の「終局事件」において,市区町村長が申立人となったものの割合は,全体の約5割であった。
3 後見開始,保佐開始,補助開始事件のうち「認容で終局した事件」において,親族以外の成年後見人等の選任では,社会福祉士が最も多い。
4 「成年後見関係事件」のうち「認容で終局した事件」において,開始原因として最も多いのは,統合失調症であった。
5 「成年後見関係事件」の申立件数に占める保佐開始の審判の割合は,全体の約7割であった。
ちょっと古い問題ですが,傾向は現在と同じです。
この時は,申立人のうち,最も多かったのは子でしたが,現在は市区町村長が最も多くなっています。
それでは,解説です。
1 「成年後見関係事件」の「終局事件」において,主な申立ての動機として最も多いのは,預貯金等の管理・解約であった。
これが正解です。この傾向はずっと同じです。
2 「成年後見関係事件」の「終局事件」において,市区町村長が申立人となったものの割合は,全体の約5割であった。
市区町村長による申立てが最も多くなったと言え,まだ2割ちょっとです。
3 後見開始,保佐開始,補助開始事件のうち「認容で終局した事件」において,親族以外の成年後見人等の選任では,社会福祉士が最も多い。
親族以外の成年後見人等は,司法書士が最も多くなっています。
4 「成年後見関係事件」のうち「認容で終局した事件」において,開始原因として最も多いのは,統合失調症であった。
開始原因は,認知症が最も多くなっています。
5 「成年後見関係事件」の申立件数に占める保佐開始の審判の割合は,全体の約7割であった。
保佐開始は,2割程度です。
7割を占めるのは,後見開始です。
なお,補助開始と任意後見監督人選任は1割未満です。