0点を恐れている人もいるみたいですが,過去問をしっかりやれば絶対に0点は取りません。
さて,今日は,児童福祉法の中に入っていきます。
今日は前説なしで問題に入ります。
第23回・問題139
児童福祉施設に関する次の記述のうち,正しいものを一つ選びなさい。
1 児童心理治療施設に入所できる期間は,原則として2年を限度としている。
2 障害児入所施設に入所した児童は,20歳になると退所しなければならない。
3 乳児院には,保健上,安定した生活環境の確保その他の理由により特に必要な場合,幼児を入所させることができる。
4 児童相談所は,妊産婦から申込みがあったときは,助産施設における助産の実施を決定しなければならない。
5 児童家庭支援センターは,児童福祉施設に附置しなければならない。
さて,あることに気がつきましたか?
それでは,詳しく見て行きましょう。
1 児童心理治療施設に入所できる期間は,原則として2年を限度としている。
児童心理治療施設は,昨年「情緒障害児短期治療施設」という名称から変わったものです。
家庭環境,学校の交友関係,環境上の理由で社会生活への適応が困難となった児童を,短期間,入所又は保護者の下から通わせて,社会に適応するのに必要な心理に関する治療及び生活指導を主として行う。
期間の規定はありません。
よって間違いです。
2 障害児入所施設に入所した児童は,20歳になると退所しなければならない。
言い切り表現に正解少なし
必要な場合は,20歳になっても引き続きに入所できます。よって間違いです。
3 乳児院には,保健上,安定した生活環境の確保その他の理由により特に必要な場合,幼児を入所させることができる。
これが正解です。
2005年の法改正で,必要な場合には,乳児院に幼児,児童養護施設に乳児,を入所させることができるようになっています。
児童に関する制度は,柔軟性を持たせていることが特徴です。
こういうところに気がつけば,得点力が上がります。
4 児童相談所は,妊産婦から申込みがあったときは,助産施設における助産の実施を決定しなければならない。
助産の決定は,都道府県等が行っています。
よって間違いです。
5 児童家庭支援センターは,児童福祉施設に附置しなければならない。
以前はこのような規定がありましたが,現在は緩和でいろいろな主体が設置できます。
よって間違いです。
<今日のまとめ>
法制度に関する問題は,実は言い切り表現に正解少なし,は使えないことが多いのが実状です。
今日の問題のようにぴったり当てはまることは多くはありません。
しかし,答えの見当がつかなかった場合には,こんな視点で問題を見直してみるのも大切でしょう。
焦れば焦るほど,冷静に問題を読むことができなくなります。
過去問題を見て,ある一定のパターンを見つけ出すことができれば,1点どころかかなりの問題で得点することができます。
1つでも2つでも消去できる選択肢があれば,正解に近づくことができます。