第30回国試は,例年よりも一週間遅くなりました。
その分,現役受験の方はちょっぴり有利になっています。
この一週間を有効に活用したいものです。
そこで,ここでちょっと問いかけです。
自分の強い科目,強い箇所はつかんでいますか?
自分の弱い科目,弱い箇所はつかんでいますか?
模試を受験された方は,模試の結果通知をよく見てみましょう。
模試は,難易度によって点数は上下します。
参考にしたいのは,問題別の正解率です。
多くの人が正解している問題を手がかりにします。
正解率の低い問題は,無視してください。
それは良い出題ではありません。
それは良い出題ではありません。
最も重視したいのは,6割以上の人が正解しているにもかかわらず間違ってしまった問題を含む領域です。
そこが今から力を入れるべきポイントです。
そこが今から力を入れるべきポイントです。
いろいろな戦略があってもよいと思います。
しかし・・・ 最も不適切な勉強法は,国試から離れた勉強をすることです。
逆に・・・ 最も適切な勉強法は,国試から最も近い勉強をすることです。
国試から最も近い勉強は,参考書を勉強することではありません。
国試に最も近いのは,国試問題です。
しかし,不正でもしなければ,国試問題は入手することは困難です。
国試問題=過去問です。
古い過去問は,制度が変わっているものもあるので,市販しているものを使うのは危険です。
養成校が提供してくれている過去問は,多くの場合は,最新の制度に修正して提供しているはずです。
それを活用しましょう。
さて,それでは今日の問題です。
第27回・問題121
組織におけるキャリアに関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
1 年数が経つにつれてキャリアの高原状態に入ることをキャリアアンカーと呼ぶ。
2 仕事への不適応とは,働くために働くような過剰な仕事への関与の状態のことである。
3 キャリアプラトーとは,本当の自己を象徴する能力・動機・価値観が組み合わさったものである。
4 個人が,組織から離れた独自の価値観や信念を確立するプロセスを社会化と呼ぶ。
5 キャリアパスの成熟期に着目すると,その発達の度合いは人によって異なる。
難しい用語が並んでいます。
今日は,正解に近づくためのとっておきの方法をお伝えします。
1 年数が経つにつれてキャリアの高原状態に入ることをキャリアアンカーと呼ぶ。
知らないことは,自分の知っているもので埋め合わせをしていくことが大切です。
アンカーは,船のいかりのことです。
もしそれが分かれば・・・
アンカーは「底」(下の方)に関係したもの。
「高原」(上の方)に関係したもの。
アンカーからは「上の方」の意味はつながりません。
答えは分からなくても,正解にはならないことでしょう。
この感性が大切です。答えは間違いです。
2 仕事への不適応とは,働くために働くような過剰な仕事への関与の状態のことである。
仕事への不適応は,「仕事が合わない」というイメージがつかめると思います。
少なくとも・・・
働くために働くような過剰な仕事への関与
ではないということは何となくでも感じることでしょう。
少なくとも・・・
働くために働くような過剰な仕事への関与
ではないということは何となくでも感じることでしょう。
正解にはできません。もちろん間違いです。
何か変だな
と思ったものは,間違いです。
この感性を信じましょう。
何か変だな
と思ったものは,間違いです。
この感性を信じましょう。
3 キャリアプラトーとは,本当の自己を象徴する能力・動機・価値観が組み合わさったものである。
この問題で,最も難しい選択肢はこれだと思います。
プラトーは,高原を意味しています。
自分を象徴する価値観(これだけは譲れないもの)は,キャリアアンカーです。
4 個人が,組織から離れた独自の価値観や信念を確立するプロセスを社会化と呼ぶ。
社会化は,社会の規範を学んでいくものです。社会理論と社会システムで学びました。
組織から離れたものではありません。
よって間違いです。
組織から離れたものではありません。
よって間違いです。
5 キャリアパスの成熟期に着目すると,その発達の度合いは人によって異なる。
大器晩成という言葉もあるように,人によって,伸び方は違います。
もちろん正解です。
<今日の一言>
国試では,得点できる問題は確実に得点することが大切です。
自分が難しいと思う問題は,ほかの人も同じように難しく感じます。
しかし,落ち着いて,自分の知っている知識,今まで経験してきたことを総動員して,問題を読むと,どこかにヒントの糸口があります。
本当に難しい問題は,今日のような問題です。
用語が分からなくても,何とかなることが分かったことでしょう。
今日の問題では,アンカーと仕事への不適応が消去できたら,試験委員が仕掛けたトラップを避けて通ることができます。
あとからよく読むと,選択肢5が正解であることはよく分かると思います。
しかし,この正解選択肢は,一番最後に配置されています。
多くの人は,ここにたどり着くまでに,迷いの森に入り込んだはずです。
自分の感性を信じられた人は,必ずトラップを避けることができます。
もちろん正解です。
<今日の一言>
国試では,得点できる問題は確実に得点することが大切です。
自分が難しいと思う問題は,ほかの人も同じように難しく感じます。
しかし,落ち着いて,自分の知っている知識,今まで経験してきたことを総動員して,問題を読むと,どこかにヒントの糸口があります。
本当に難しい問題は,今日のような問題です。
用語が分からなくても,何とかなることが分かったことでしょう。
今日の問題では,アンカーと仕事への不適応が消去できたら,試験委員が仕掛けたトラップを避けて通ることができます。
あとからよく読むと,選択肢5が正解であることはよく分かると思います。
しかし,この正解選択肢は,一番最後に配置されています。
多くの人は,ここにたどり着くまでに,迷いの森に入り込んだはずです。
自分の感性を信じられた人は,必ずトラップを避けることができます。