トピック的な記事は,情報がすぐ古くなってしまうので,できるだけ避けていますが,合格発表だけは別です。
国家試験の発表は,例年は,厚生労働省と国家試験を実施する「社会福祉振興・試験センター」で掲示板に掲示しています,
今年は,新型コロナウイルス感染症拡大防止のために,掲示されません。
こんなところにも影響しています。
結果を知るには,インターネットで見るか郵送を待つことになります。
現在のカリキュラムによる国家試験は,第22回から実施され,今年実施された第32回で11回を数えます。
第26回以降,国家試験問題の文字数は,ずっと減らし続けてきましたが,第31回と第32回は,また増加しています。
その結果として,時間が足りなくなった,という受験生が出てきています。
それが,今年の合格基準点にどのように影響するのか,気にかかります。
国家試験が終わると「難しかった」という感想が聞かれます。
しかし,それは毎年のこと。
社会福祉振興・試験センターは,受験生の得点分布は発表しませんが,おそらく,ボーダーラインを中心とした上下10点の範囲に8・9割は分布しているはずです。
数点差で合格が決まります。
不合格という現実を受け止めるのは辛いことかもしれません。
しかし,社会福祉士の国家試験で合格するのは,約3割です。
国家試験の問題が難しいと思っても,自分のペースで問題を解くことができれば合格点に達しますし,ペースを崩されたまま,問題を解き進めると,合格点に達することができません。
国家試験は,1点・2点が重要です。
もし,今年合格をつかめなかったとしても,あきらめなければ必ず合格できます。
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