社会福祉士国家試験の合格発表は,近年では3月15日(この日が土・日曜にあたる場合は前倒しの金曜日)に行われています。
以前は,3月末に行われていました。
国家試験は1月末に行われていたので,国家試験から合格発表まで2か月以上待たされることとなりました。
現在は,その時よりも短縮化されて,短い時は第33回国試のように,1か月ちょっと待つだけで良い年もあります。
いくら短いと言っても,待たされる側としては,とても長く感じていることと思います。
現時点(2021年3月7日)は,第33回の合格発表の1週間前です。
この中途半端な時期に,この学習部屋に訪れている方は数少ないと思います。
しかし,今の時期だからこそ,お伝えしたいメッセージがあります。
ある程度の時間をかけて勉強をきっちり進めてきた人は,おそらく合格するだけの実力はもっていると思います。
しかし,実際には悲しいですが,願いがかなわない人もいます。
何度もチャレンジしていても不合格になってしまう人もいます。
ここには,心理的な影響が介在しているように思います。
根拠のあるデータを示すことはできませんが,国試後に自己採点する人と自己採点をしない人では,自己採点する人の方が,結果が良い傾向があるように思います。
自己採点したから結果がよくなるという話ではありません。
自己採点しない人は,国試に対しての嫌悪感が強いと言えるのではないでしょうか。
自己採点すると,本来は解けていたと思われる問題でミスしてしまったことに気がついてしまうので,それを避けたいという気持ちもあるでしょう。
人は,「いやだなぁ」と思うとそれを回避しようとする行動をとりがちです。
しかし,その行動を続けていくと,見ることも考えることも恐怖や不安をもつようになってしまう可能性があります。
認知行動療法の一つに「曝露療法」というものがあります。これは不安に思うものにあえて曝すことで,不安に慣れることを目的としたものです。
不安だと考えないようにしようと思うと,逆にそのことで頭の中がいっぱいになり,不適切な思考パターンとなります。
それが続くと,適応障害や不安症を引き起こすこともあるので,とても危険です。
この話を読んで「そうだなぁ」と思う人は,再勉強を始める前に,心理面の影響を見直ししてみると良いかもしれません。
なお,認知行動療法を含めた心理療法は,専門家でなければ実施するのは危険です。
特に曝露療法は,下手をすると逆効果にもなりかねません。
それであっても国試で,認知行動療法の出題が続いているのは,現代人にとって重要なことだからだと言えるでしょう。
私たちチームfukufuku21は,心理の専門家ではありません。心理学的アプローチによって心理的な不安を軽減させることはできません。
しかし,国試合格に必要な知識と問題の読み方をお伝えすることができます。
そのことが国試に対する苦手意識と不安の軽減につながるものと思います。
※今日の問題はお休みします。