「本番に弱い」という人がいます。
そういったタイプの人は,実践練習が不足しているように思います。
国家試験の問題は
①知識そのもので解けるタイプ
②知識を用いて推測しながら答えを探し出すタイプ
③知識なしで解くタイプ
という3タイプがあります。
この中で,得点の底上げに直接つながるのは,
②知識を用いて推測しながら答えを探し出すタイプ
このタイプの問題で正解できるのが国試攻略の重要ポイントです。
一問一答式の参考書で勉強するのも大切ですが,推測力を上げることはできません。
第33回・問題147 保護観察官及び保護司に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 保護観察官は,都道府県庁及び保護観察所に配置される。
2 保護観察官は,犯罪の予防に関する事務には従事できない。
3 保護司の身分は,常勤の国家公務員である。
4 保護司が相互に情報交換するには,保護観察官の許可が必要である。
5 被害者を担当する保護司は,その任に当たる間,加害者の保護観察は行わない。
今後発売される参考書の中には,この問題に出題されたものも含めて改訂するものもあるでしょう。
そういったもので勉強してからこの問題を解いた時,難しさはそれほど感じないのではないかと思います。
この問題の正解は,選択肢5です。
5 被害者を担当する保護司は,その任に当たる間,加害者の保護観察は行わない。
考えてみると,「なるほど,そうかもしれない」と思うかもしれません。
しかし,それをそのまま答えだとわかる人は,社会福祉士の国試を受験する人の中にはあまりいないのではないかと思います。
だからといって,正解できないほど難易度が高い問題ではありません。
なぜならほかの選択肢は消去できるからです。
1 保護観察官は,都道府県庁及び保護観察所に配置される。
2 保護観察官は,犯罪の予防に関する事務には従事できない。
3 保護司の身分は,常勤の国家公務員である。
これらを正解だと思う人は,知識不足です。
迷うのは,
4 保護司が相互に情報交換するには,保護観察官の許可が必要である。
この選択肢が消去できるかできないか,によって,この問題が正解できるかできないかにつながります。
推測1
保護司が指導監督を受けるのは,保護観察所の長,地方更生保護委員会。
推測2
情報交換の範囲はあいまい。「頑張ってる?」「まあまあ」といったものも情報交換に入るのはないだろうか。
こういった推測を通して消去できそうです。
本番に弱いと思う人は,勉強する際,こういった推測をするように心がけることが大切です。