今回は福祉事務所が行う被保護者に対する就労支援を取り上げたいと思います。
生活保護受給者等就労自立促進事業 |
ハローワークと連携して就労支援を実施する。 ※ハローワークには,就職支援ナビゲーターが配置される。 |
被保護者就労支援事業 |
福祉事務所に配置された就労支援員が,ハローワークへの同行訪問,履歴書の書き方指導などによる就労支援を実施する。 |
被保護者就労準備支援事業 |
一般就労に向けた準備として,就労意欲の喚起や日常生活習慣の改善を,計画的かつ一貫して実施する。 |
〈注意して覚えておきたいこと〉
福祉事務所に配置されるのは,就労支援員
ハローワークに配置されるのは,就職支援ナビゲーター
それでは,今日の問題です。
第28回・問題144 福祉事務所の就労支援員の役割に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
2 健康管理について指導する。
3 面接の受け方について支援する。
4 職業紹介をする。
5 ボランティア活動への参加を義務づける。
この問題は,あわてず落ち着いて考えれば,答えは見つけられます。
なぜなら,問題づくりが下手だからです。
就労支援に関連するのは
3 面接の受け方について支援する。
これしかないからです。
それ以外はすべてでたらめです。
1 期限を決めて就職活動を義務づける。
2 健康管理について指導する。
4 職業紹介をする。
5 ボランティア活動への参加を義務づける。
重ならないように線引きして作るのが制度です。
別な言い方をすれば,既存の制度では対応できないときに新しい制度が作られます。
<今日の一言>
福祉事務所の就労支援員は,今だったら参考書などでも勉強するでしょう。
しかし,この国試が実施された当時は,おそらく就労支援員に関する記述はなかったはずです。
参考書は,基本的に国試の後追いです。
それでも参考書が役立つのは,国家試験の出題は繰り返されるからです。
ただし,繰り返しだといっても,多くの受験生が勉強する過去3年間の範囲ではありません。
そのため,参考書などを使って繰り返し繰り返し知識をつけることが欠かせないのです。