2021年3月16日火曜日

合格発表から一夜明けて

第33回国試の合格発表から一夜が過ぎました。

90点以上の得点を取りながら不合格になった人は,納得できず,気持ちを整理することも難しいかもしれません。

国家試験は,上位30%の人が合格できる試験です。

本来は正解できる問題で得点できないというミスは,もちろん誰でもあります。

それが少なかった人は合格できますし,多かった人は合格できません。

サバイバルゲームだと言えるでしょう。


第33回・問題46 「令和2年版地方財政白書」(総務省)における地方財政の状況(普通会計)に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

1 都道府県及び市町村の歳入純計決算額では,地方交付税の割合が最も大きい。

2 都道府県の目的別歳出では,土木費の割合が最も大きい。

3 市町村の目的別歳出では,民生費の割合が最も大きい。

4 都道府県の性質別歳出では,公債費の割合が最も大きい。

5 市町村の性質別歳出では,補助費等の割合が最も大きい。


この問題は,難易度が高くない問題です。なぜなら,正解は,選択肢3だからです。

もしこれが,

3 都道府県の目的別歳出では,教育費の割合が最も大きい。

と出題されたら,難易度は何倍にも上がったことでしょう。


第33回・問題51 医療保険制度に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

1 国民健康保険には,被用者の一部も加入している。

2 医師など同種の事業又は業務に従事する者は,独自に健康保険組合を組織することができる。

3 協会けんぼ(全国健康保険協会管掌健康保険)の保険料率は,全国一律である。

4 健康保険の被扶養者が,パートタイムで働いて少しでも収入を得るようになると,国民健康保険に加入しなければならない。

5 日本で正社員として雇用されている外国人が扶養している外国在住の親は,健康保険の被扶養者となる。


この問題の難易度もそれほど高いものではありません。

正解は

1 国民健康保険には,被用者の一部も加入している。


何の変哲もないものです。

しかし,この問題で間違う人は,

2 医師など同種の事業又は業務に従事する者は,独自に健康保険組合を組織することができる。


の健保組合で引っ掛けられそうです。正しくは国保組合ですね。

保険者は,社会保険を押さえるときの根本です。

問題の多くは,こういった感じで出題されます。

合格に必要なのは,正解できる問題はミスせず,確実に正解できることです。

毎年,合格基準点に数点差で届かないという人は,知識不足ではなく,おそらくこういった問題で,正解できたり,できなかったりといった安定性がない傾向にあります。

その対策を考えることがとても重要です。単に知識不足だと思って,勉強法を見直すことがなければ,おそらく次年度も同じような結果になるでしょう。

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