社会福祉士の国家試験は,第37回から新しいカリキュラムによるものに変わります。
現時点(2021年3月)の時点では,今のカリキュラムによる国家試験が行われるのは,第34・35・36回の3回です。
今回は,ゆっくり移行していくので新しいカリキュラムに変わっても,それほどの混乱はないと思います。
しかし,できればこの3回のうちに合格したいものです。
そのように考える人は多いことでしょう。
ただしカリキュラムが変わったからといって,受験資格がなくなるわけではありません。
第33回国家試験では,受験者が前回よりも大幅に減少しました。
第34回国家試験では,第33回で受験できなかった人が受験するので,受験者は必ず増えます。
それに加えて,最近受験していなかった人も受験してみようと思う人も増えると考えられます。
国家試験を実施する社会福祉振興・試験センターは明言していませんが,近年の国家試験を見る限り,国家試験は,合格基準点90点,合格率30%を理想としているようです。
このラインにするためにさまざま改良して出題していますが,受験者が増減すると条件が変わってしまうので,試験センターの想定しない結果が起きます。
①受験予定者の2割の人 |
かなり努力をして,受験に臨む |
②受験予定者の6割の人 |
一通りの努力をして,受験に臨む |
③受験予定者の2割の人 |
勉強不足で,受験に臨む |
第33回国試では,受験したくてもできなかったという人が大勢いたと思います。
「①かなり努力をして受験に臨む」人も受験できなかった人も多かったことでしょう。
同じように,「③勉強不足で,受験に臨む」人も多かったと思います。
どちらが国試合格に対する執念がないのかを考えると,③でしょう。つまりコロナの影響で受験できなかった人の割合で最も多かったのは,③の人だったと考えられます。
第34回の国試の受験者が増えるとすると,しっかり勉強して国試に臨む①と②の人はかなり有利です。
なぜなら,③の人は,受験できなかったという悔しさがないので,次回もあまり勉強せずに受験する人が多いと考えられるからです。
合格率が30%というラインを変えることがなければ,受験者が増えると合格の間口は広がります。
少なくなれば,間口が狭くなります。
第30回と第33回の国試で明らかです。
<今日のまとめ>
新しいカリキュラムに向けて,受験者は増えると考えられるので,第34・35・36回国家試験は,しっかり勉強をすると合格しやすくなるでしょう。
しかし,これは見かけではわかりません。合格率は変わらないからです。
受験者が増えれば,上位30%の人数は増えます。
合格に必要なのは,ほかの人とほんのちょっとでも差がつく勉強です。
※次回から通常モードに戻ります。