2022年1月13日木曜日

児童手当・児童扶養手当・特別児童扶養手当

児童に関する現金給付の主な制度には,児童手当・児童扶養手当・特別児童扶養手当があります。


それぞれを簡単にでも説明できますか?


児童手当は,児童が15歳に到達した以降の3月31日まで給付されます。


児童扶養手当は,ひとり親家庭等の児童が18歳に到達した以降の3月31日まで給付されます。一定の障害がある場合,20歳まで給付されます。


特別児童扶養手当は,20歳未満の障害児を養育する親に対して給付されます。制度の中には,特別障害者手当もあり,20歳以上の障害者に対して給付されます。ただし,いずれも施設入所している場合,病院に入院している場合は,給付されません。


児童に対する制度はたくさんあるので,混乱しないように,頭の中を整理しておくと良いと思います。


それでは,今日の問題です。


第22回・問題139 子どもに関して給付される手当やサービスに関する次の記述のうち,正しいものを一つ選びなさい。

1 特別児童扶養手当は,障害児の父若しくは母がその障害児を監護するとき,その父若しくは母に対して支給される。

2 自立支援医療とは,未熟児に対しその養育に必要な医療の給付を行い,又はこれに代えて自立支援医療に要する費用を支給することである。

3 児童手当は,父と生計を同じくしていない児童が育成される家庭の生活の安定と自立の促進に寄与するために当該児童に対して支給される。

4 児童扶養手当は,子どもが児童福祉施設に入所している家庭に対して児童扶養手当を支給することにより,次代の社会を担う児童の健全な育成及び資質の向上に資することを目的とする。

5 養育医療とは,障害児等につきその心身の障害の状態の軽減を図り,自立した日常生活又は社会生活を営むために必要な医療のことである。


知識がない,正解するにはかなりハードルの高い問題でしょう。


こういった問題を確実に正解いできると合格に近づきます。

なぜなら,勉強不足の人は正解できないからです。


それでは解説です。


1 特別児童扶養手当は,障害児の父若しくは母がその障害児を監護するとき,その父若しくは母に対して支給される。


これが正解です。


特別児童扶養手当は,障害児を養育する親に対して給付される制度です。


2 自立支援医療とは,未熟児に対しその養育に必要な医療の給付を行い,又はこれに代えて自立支援医療に要する費用を支給することである。


自立支援医療は,障害者総合支援法に規定されるものです。


従来あった

児童福祉法の育成医療

身体障害者福祉法の更生医療

精神保健福祉法の精神通院医療


を障害者自立支援法ができた時に,自立支援医療に一元化したものです。


未熟児に対する医療は,後述の母子保健法の養育医療です。


育成医療と養育医療は名称が似ているので,十二分に気を付けなければなりません。


3 児童手当は,父と生計を同じくしていない児童が育成される家庭の生活の安定と自立の促進に寄与するために当該児童に対して支給される。


児童手当は,象が最も広いものです。


親の収入が一定以下の場合,児童が15歳に到達した以降の3月31日まで給付されます。


4 児童扶養手当は,子どもが児童福祉施設に入所している家庭に対して児童扶養手当を支給することにより,次代の社会を担う児童の健全な育成及び資質の向上に資することを目的とする。


児童扶養手当は,父又は母と生計を同じくしていない児童が育成される家庭の生活の安定と自立の促進に寄与するために当該児童に対して支給されます。


児童手当と異なり,児童扶養手当は,当該児童が施設入所している場合には給付されません。


5 養育医療とは,障害児等につきその心身の障害の状態の軽減を図り,自立した日常生活又は社会生活を営むために必要な医療のことである。


養育医療は,前述のように母子保健法に規定され,未熟児に対する医療を提供するものです。


障害児等に提供される医療は,障害者総合支援法の自立支援医療のうち,育成医療です。

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