2022年1月28日金曜日

エリクソンの発達理論

エリクソンの発達理論は,人生を8つの段階に分けて,それぞれの発達課題を設定しているのが特徴です。

 

エリクソンによる発達段階の発達課題vs危機

乳児期(01歳) 基本的信頼 vs 基本的不信

幼児前期(13歳) 自立性 vs 恥・疑惑

幼児後期(36歳) 自主性 vs 罪悪感

児童期(711歳) 勤勉性 vs 劣等感

青年期(1220歳) 同一性獲得vs 同一性拡散

前成人期(2030歳) 親密 vs 孤立

成人期(3065歳) 世代性 vs 停滞

老年期(65歳以降) 統合 vs 絶望

 

訳し方によって,表現が異なるものもありますが,おおよそのことだけを理解していれば何とかなります。

 

それでは,今日の問題です。

 

 

31回・問題1 次の年齢のうち,エリクソン(EriksonE.)の発達段階に関する理論にいう「アイデンティティ」が発達課題となる年齢として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1  3歳

2  7歳

3 15歳

4 30歳

5 50歳

 

発達段階がわからなくても,落ち着いて考えると正解できそうな感じがします。

 

正解は,選択肢3です。つまり15歳です。

 

15歳は,日本で言えば中学3年生です。

 

自分が何者なのか,何をすべきなのか,どこに向かおうとしているのか,いろいろ悩む時期です。

これがアイデンティティ(同一性)です。

 

かつて校内暴力が激しかった時代があります。

そんな時代に,尾崎豊さんは「15の夜」という歌を作りました。

 

この歌の歌詞を改めて見てみると,アイデンティティを確立するために,もがいている様子が描かれています。

 

少年の犯罪事件が減少している昨今,「盗んだバイクで走り出す」なんて歌詞を理解できる若者はほとんどいないかもしれませんが,時代を映し出した名曲だと思います。(盗みを肯定しているわけではありません)

 

エリクソンの8つの発達課題で確実に覚えておきたいのが,アイデンティティです。

 

アイデンティティが出題されたら,「15の夜」を思い出すと良いと思います。たとえが古いですね。

 

ということで,今日から第31回国試問題に取り組んでいきたいと思います。

改めましてどうぞよろしくお願いします。

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