2023年12月16日土曜日

ケアマネジメントのモデル

今回は,ケアマネジメント(ケースマネジメント)のモデルを紹介しますが,似たような問題はもう出題されないかもしれません。

 

主要なテキストには,掲載されていないからです。

 

因みに,中央法規のテキストには,以下の4つが紹介されています。

 

ブローカーモデル(仲介型モデル)

 クライエントのニーズと社会資源を結びつけるもの。

 

リハビリテーションモデル

 クライエントの機能向上を目指すもの。

 

ストレングスモデル

 クライエントのストレングス(強み)に着目して支援するもの。

 

集中型モデル

 ほかのモデルよりも,クライエントにより多くの配慮やサービス提供を行うもの。

 

それでは,今日の問題です。

 

32回・問題111

ケースマネジメントの範囲や目的に関するモデルについての次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

1 クライエントのケアプランを作成し,サービス提供者へ送致するまでの中核的な機能に焦点化したものを最小限モデルという。

2 クライエントの暮らす地域のケアシステムを変革するために,ネットワーク推進,システム改変計画化(施策提言)を含めるものを包括的モデルという。

3 クライエントが利用する資源開発に向けての弁護機能,サービスの品質の監視,市民教育を含めるものをコーディネーションモデルという。

4 クライエント本人を尊重し,利用者の利益を向上させるというソーシャルワークの価値,倫理を基盤にするものをシステム指向モデルという。

5 クライエントに対して,効果的で効率的なサービスの調整を目指すものを利用者指向モデルという。

 

テキストに書かれているものは,一つもありません。

これは苦しすぎです。

 

それでも解説します。

1 クライエントのケアプランを作成し,サービス提供者へ送致するまでの中核的な機能に焦点化したものを最小限モデルという。

 

これが正解です。

 

2 クライエントの暮らす地域のケアシステムを変革するために,ネットワーク推進,システム改変計画化(施策提言)を含めるものを包括的モデルという。

 

クライエントの暮らす地域のケアシステムを変革するために,ネットワーク推進,システム改変計画化(施策提言)を含めるものは,システム思考モデルです。

 

3 クライエントが利用する資源開発に向けての弁護機能,サービスの品質の監視,市民教育を含めるものをコーディネーションモデルという。

 

クライエントが利用する資源開発に向けての弁護機能,サービスの品質の監視,市民教育を含めるものは,包括的モデルです。

 

4 クライエント本人を尊重し,利用者の利益を向上させるというソーシャルワークの価値,倫理を基盤にするものをシステム指向モデルという。

 

クライエント本人を尊重し,利用者の利益を向上させるというソーシャルワークの価値,倫理を基盤にするものは,利用者指向モデルです。

 

5 クライエントに対して,効果的で効率的なサービスの調整を目指すものを利用者指向モデルという。

 

クライエントに対して,効果的で効率的なサービスの調整を目指すものは,コーディネーションモデルです。

 

これらを整理すると以下のようになります。


最小限モデル

クライエントのケアプランを作成し,サービス提供者へ送致するまでの中核的な機能に焦点化したもの。

システム思考モデル

クライエントの暮らす地域のケアシステムを変革するために,ネットワーク推進,システム改変計画化(施策提言)を含めるもの。

包括的モデル

クライエントが利用する資源開発に向けての弁護機能,サービスの品質の監視,市民教育を含めるもの。

利用者指向モデル

クライエント本人を尊重し,利用者の利益を向上させるというソーシャルワークの価値,倫理を基盤にするもの。

コーディネーションモデル

クライエントに対して,効果的で効率的なサービスの調整を目指すもの。


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