2023年12月17日日曜日

連携業務

 社会福祉士は,ソーシャルワーク専門職であると同時に,福祉サービス関係者等との連絡・調整を行います。


今日の問題は,そのうち連携業務に関係するものです。


第32回・問題113 

事例を読んで,地域包括支援センターのG社会福祉士が,現段階で行う関係者の連携による会議として,最も適切なものを1つ選びなさい。

〔事 例〕

 近隣住民から,Hさん(82歳,女性)宅から異臭がするとの相談を受けたJ民生委員が,その地域を担当する地域包括支援センターのG社会福祉士に,訪問への同行を依頼した。Hさん宅を訪問し話を聞く中で,ゴミ収集の曜日や分別の方法の理解が難しくなっている状況が分かってきた。他にも同様のケースの存在を意識したG社会福祉士は,Hさん個人への支援と,地域でHさんと同じような困難を持つ高齢者を支えるために会議を開催することにした。

1 住宅確保が難しい人の,民間賃貸住宅への入居を進める住宅確保要配慮者居住支援協議会

2 高齢者虐待対応のための個別ケース会議

3 高齢者のニーズ調査を企画する,介護保険法に基づくサービス担当者会議

4 地域包括支援センターと関係者で協議する地域ケア会議

5 介護支援専門員の資質向上を目指す地域包括支援センターの事例検討会


絶対に正解にならないのは,

1 住宅確保が難しい人の,民間賃貸住宅への入居を進める住宅確保要配慮者居住支援協議会


Hさんは家があります。


2 高齢者虐待対応のための個別ケース会議


個別ケース会議は,Hさんに対して行うものです。Hさんと同じような困難を持つ高齢者を支えるための会議ではありません。


それでは,ほかのものを解説します。


3 高齢者のニーズ調査を企画する,介護保険法に基づくサービス担当者会議


サービス担当者会議も特定の高齢者を支援するための会議です。


4 地域包括支援センターと関係者で協議する地域ケア会議


これが正解です。


介護保険法に規定される地域ケア会議は,地域が抱える課題を解決するための地域づくりなどを行います。


地域でHさんと同じような困難を持つ高齢者を支えるために会議を開催する


にぴったり合います。


5 介護支援専門員の資質向上を目指す地域包括支援センターの事例検討会


介護支援専門員の資質向上は必要です。しかし,この場合の目的とは異なります。


〈今日の注意ポイント〉


今日の問題は,決して難しくなりません。

知識がなくても消去できるものがあるからです。


確実に正解するためには,事例を正しく読み取ることが必要です。

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