2018年5月5日土曜日

第31回国試に合格する勉強法~福祉政策の徹底分析~その4

福祉政策は「現代社会と福祉」の中心的テーマです。

難しく感じる人は多いかもしれませんが,それでも苦手意識をなくせば,何とか答えは見えてくる問題もあります。

過去問を解くのは,そういった勘を養う意味が大きいです。

今日の問題は,知識がなかった場合を想定して問題を解いた場合の例です。

そういった視点で問題を見てみてください。

第28回・問題29 福祉サービスにおける準市場(疑似市場)に関する次の記述のうち,適切なものを1つ選びなさい。

1 利用者のサービス選択を支援する仕組みが必要である。
2 サービスの質のモニタリングは不要である。
3 同一地域におけるサービスの供給者は1つに限定される。
4 営利事業者やNPOが参入できないよう,規制される。
5 自治体が,福祉サービスの購入者となることが前提である。

準市場が分からないという前提です。

その言葉から,

完全な市場ではないけれど,市場の要素は持っている市場であるというイメージはつかめることでしょう。

まずは,各選択肢をみると・・・

1 支援する仕組みが必要である。
2 モニタリングは不要である。
3 供給者は1つに限定される。
4 規制される。
5 前提である。

2と3と4は,何となく間違いっぽく感じる語尾です。

1と5が正解っぽく感じてくれれば,この問題の半分は解けたことになります。

2と3と4は,市場っぽくないため。

1と5は,準市場は完全な市場ではないので,準市場の要素につながりそうであるため。

別な見方をすると,以下の点に気がつくことでしょう。

1は,利用者の支援を述べている文章。

5は,2と3と4と同じタイプで,市場の仕組みを述べている文章。
つまり1だけ別の視点で述べられた文章です。

答えは1です。
こういったところに気がつくかどうかがとても重要なのです。

準市場は,資源の供給に市場の要素を一部取り入れたものです。

日本では,介護保険サービスが準市場となります。
ある程度の規制はされていますが,新規参入は規制されていないため。
そして,競争はあっても価格は決まっているため。

因みに5は,措置制度の仕組みです。

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