同じようなものとして,OECD基準に沿ってまとめた社会支出もありますが,国試で出題されるのは,社会保障給付費です。
社会保障給付費に関する出題は,現行カリキュラムでは,第24回を除いて毎回出題されています。
つまり,出題率は,なんと88.9%!
驚異の出題率です。
第24回も「福祉行財政と福祉計画」で出題されているので,実質の出題率は,100%だと言えるでしょう。
社会保障給付費で押さえるべきポイント
①内訳 年金:医療:福祉その他=5:3:2
②規模 約115兆円。この金額は国家予算約100兆円よりも大きい。
③財源割合 社会保険料6割,公費4割
④機能別 高齢5割,医療3割。2つで8割。そのほかはとても少ない。
⑤対国内総生産(GDP)比 約20%。
⑥対国民所得(NI)比 約30%。
※GDPは約500兆円,NIは400兆円。分母の違いを押さえれば,20%,30%は間違わない。
正解選択肢
第22回 平成18年度の社会保障給付費の内訳を機能別に見ると,「家族」は4%に満たない。
第23回 2007年度の社会保障給付費を年金,医療,福祉その他に分類すると,最も少ないのは福祉その他である。
第25回 2012(平成24)年度における我が国の社会保障給付費(予算)の規模は,国の一般会計当初予算の規模を上回っている。
第26回 医療,年金,福祉その他に分類すると,割合が最も大きいのは年金である。
第27回 2014年度(平成26年度)の国の予算では,社会保障関係費の70%以上が,年金医療介護保険給付費で占められている。
第28回 社会保障財源の構成としては,社会保険料が最も多い。
第29回 社会保障給付費の対国内総生産比は20%を超えている。
第30回 「平成26年度社会保障費用統計」(国立社会保障・人口問題研究所)によると,社会保障財源の構成比は,公費負担より社会保険料の方が大きい。
第25回の社会保障関係費とは,国家予算の中の社会保障に要する額です。約30兆円です。そのうち,年金医療介護保険給付費が8割近くを占めます。
社会保障給付費に関する出題は超簡単!
しかもほぼ毎年出題されています。
ここで確実に1点がゲットできます。
社会保障給付費は金額規模が大きいので,年度によって傾向はまったく変わりません。
最新のものを追いかけなくてもよいので,とてもらくらくです。